(円卓)教員研修から子どもたちの学習活動へ

都市青少年科学センター指導課長首席指導主事 西村 俊治

「科学者精神」の理解体得を目指す科学センターでは、不思議と出会い、興味関心を高め、疑問を持ち、それを探究するための方法を考え、発見の喜びを味わうことを大切にしています。

学校でも同じ目的を達成させるために担ってきた役割が、教員研修です。講義、討論形式や研究授業後の研究会など、実施形態や内容はさまざまですが、当センターが特に力を注いでいる形態があります。

それは先生方に必ず、「お土産」を持って帰ってもらうことです。

学校の授業で活用できるように、できるだけ直接的な物「観察実験グッズ」として配布することです。

可能な限り少人数の班編成で学習させるためです。

ときに演示用の大型教具であったりしますが、多くは班で使える観察実験セットです。学校では観察実験器具数に限りがあり、演示で済ませてしまうこともあります。

理科では子供たちが自分の手を動かし、考え、試行錯誤しながら目の前で起こる現象を分析し、技能と思考力を学び取ることが大切だからです。

研修の「お土産」は、先生の手作りです。

先生方は子供たちが使う器具を手作りすることで、その仕組みや使い方を熟知し、観察実験の本質も同時に研修しながら、自信を持って指導に当たることができます。

こうして子供たちが理科室で授業を受ける機会が増えます。

理科を学ぶ上で何より重要なことは、観察実験を通して、技能と思考力・判断力・表現力を身に付けることです。

このように教員研修から学習活動へつなぐことで、研修が教員の自己満足で終わってしまうことなく、子供たちの学習活動に直接結び付くと確信します。

今後も当センターでは、先生方に理科教育における観察実験の大切さを伝えるために、研修には必ず教科書に記載されている観察実験を行い、「お土産」を作りながら、自ら体感することで、生徒を理科室に連れて行きたくなるような研修を実施していきたいと考えています。

目指すは、理科室で目を輝かせて観察実験に取り組む子供たちの笑顔です。