(円卓)改めて著作権教育を

(一社)コンピュータソフトウェア著作権協会専務理事 久保田 裕

 

新年度が始まり、街には新しい制服に身を包んだ学生が楽しそうに歩いている。また新学年になり、誰もが新たな学びに取り組んでいるところだろう。

そこでは、絵や作文を書いたり、レポートを書くためにインターネットで調べものを行ったりしている。さらに、子供たちの中にはユーチューバーを目指している者もいるだろう。

そんな春だからこそ、授業の始めやオリエンテーションの場で著作権についての指導をしていただきたい。

学校での著作権教育については、学習指導要領に、小・中・高校における指導内容が記述されているものの、実際に授業で著作権を取り上げることができる時間は、限られていると聞く。また著作権について指導できる先生も少ないそうだ。

こうした課題に応えるべく、私の所属するコンピュータソフトウェア著作権協会をはじめとして、文化庁や著作権関連団体は、学校における著作権の指導に役立つ資料や教材を作成し、配布し、またWebサイトでも公開している。

しかし、これらの資料などについては、先生方に認知されていないのが実情だ。

平成27年に(一社)著作権情報センターが企画し、(一社)日本教育情報化振興会が小・中・高校、中等教育学校、特別支援学校に対して実施した「学校における著作権教育のアンケート調査報告書」によると、文化庁や著作権情報センターのWebサイトで公開されている著作権教育に関する資料などについては、このアンケートで初めて知ったとの回答が8割前後となっている。

その一方で、これらの資料などを活用している学校に対して結果を尋ねたところ、役に立ったとの回答が7割を超えていた。

この結果からは、私たちの啓発活動がまだまだ不十分であるのが明らかになった一方、資料などは有効に活用できる内容であることが分かった。

これらの教材などは「著作権教育」でインターネット検索してもらえれば、容易にアクセスできるので、ぜひ活用してほしい。

現在、教育の情報化に対応するため、eラーニングやデジタル教科書に関する著作権法改正について、文化庁の審議会で検討が進んでいる。法改正がなされた際には、改めて先生方に、内容を説明していきたいと考えている。