文科相、大学ワクチン接種でメッセージ 「社会貢献を形に」

大学での新型コロナワクチン接種が今週始まったことを踏まえ、萩生田光一文科相は6月22日、ワクチン接種を行う大学などに対しメッセージを出し、所属する学生だけでなく他大学の学生や教職員、海外留学予定者も受け入れることで「社会貢献を形にしていただきたい」と強調した。また周辺地域の学校教職員のニーズにも応えられるよう、文科省の「大学等ワクチン接種加速化検討チーム」と連携し、ワクチン接種を加速させることを要望した。

大学でのワクチン接種に関するメッセージを出したことについて、閣議後会見で説明する萩生田文科相

萩生田文科相は、大学でのワクチン接種は民間企業の職域接種と、趣旨・役割が異なることを改めて強調。対面授業や海外留学を制限されたり、課外活動やアルバイトの機会を失ったりした学生に「一日も早く本来の日常を取り戻していただき、学生だからチャレンジできることを実現させてあげたいという、社会からのエールがこめられている」とした。

その上で、ワクチン接種を行うための医療人材や接種会場を確保できる大学は限られていることから、「一部の大学、一部の学生のためのものとなることは私たちが望むものではなく、社会の理解を得られるものでもない。自分が所属する大学ではワクチン接種を実施できない場合でも、希望する学生はどこかの大学で受けることができるようにしたい」と、大学での対応を求めた。

また、外部の医療機関が出張して職域接種を行い、一定の要件を満たす場合は経費補助が受けられる見通しで、こうした支援を活用してワクチン接種を加速すること、周辺の小中学校、高校や特別支援学校の教職員への拡大も検討するよう要望した。

一方、留意点として、ワクチン接種は本人の希望に基づくことが前提であり、同調圧力や不当な扱いを禁止することを明確にした。また、ワクチン接種後も3密(密集・密接・密閉)の回避やマスク着用、手洗いや消毒などの感染予防対策は継続するよう依頼した。

萩生田文科相は22日の閣議後会見で、大学でのワクチン接種について「まずは順調なスタートができた」と評価。「私立大学からは(近所の大学に)声を掛けづらい、文科省や行政側から連絡を取ってマッチングしてほしいという声をいただいた。文科省として地理的な要件を見ながら、会場になりえない大学には声を掛けて、接種率を高めていく努力をしていきたい」と述べた。

21日の週に接種を開始する大学のうち、大阪大学は吹田市内の小中学校教職員、広島大学は東広島市内の小中学校教職員への接種を行う予定としており、近隣地域の教職員に対象を拡大する事例も出ている。