17大学でワクチン接種始まる 接種後の行動に注意喚起も

大学での新型コロナウイルスのワクチン接種が6月21日から始まり、文科省によると、同日中に全国17大学で教職員や学生などへの接種が行われた。文科省は大学拠点接種の実施にあたっては、地域の要請に応じて近隣の教育関係者などへの接種も実施してほしいと呼び掛けており、各大学で自治体や近隣大学との連携が進んでいる。また、ワクチンを接種した学生たちに安心して飲み会などをしないよう、注意の呼び掛けも行われている。

慶應義塾大学で始まった学生・教職員へのワクチン接種(慶應義塾広報室提供)

東京都港区の慶應義塾大学三田キャンパスでは、同日午後1時前からワクチンの接種が始まり、予約した学生や教職員が次々と接種会場を訪れた。同学では1日当たり約1600人への接種を行い、8月末までに学生や教職員、そしてキャンパス内で働く関係者も含めた計5万人への接種を行う予定。打ち手の確保など医療体制については、大学病院に加えて関連病院、医療系3学部の同窓会組織の協力も得て整備した。

接種にあたって伊藤公平塾長は同学HPにメッセージ動画を掲載し、学生に積極的なワクチン接種を呼び掛けるとともに「国民に先行して接種することになるが、目的は安全な学習や課外活動環境などを整えることであり、食事会や飲み会、旅行を再開するためではない。社会全体に安心感が得られるまで慎んだ日々を送ってほしい」と注意を促した。

文科省によると、大学拠点接種については今月17日の時点で261大学から相談があり、174大学が実施を申請している。このうち21日からスタートしたのは17大学で、同省は実施にあたっては地域貢献を重視し、各大学単体ではなく、できるだけ近隣の教育関係者などにも接種を行うよう呼び掛けている。

こうした要請を受けて、地域や近隣大学と連携する動きが広がっている。大阪大学では地元の吹田市の小中学校教職員らへの接種も行うほか、広島大学でも東広島市と連携して市内の小中学校教職員や企業従業員への接種も行うことにしている。

また、大学間の連携では、神戸市看護大学が近接する神戸市外国語大学の学生や教職員らの接種を行うほか、徳島大学では鳴門教育大学の関係者への接種も行うなど、接種の対象を広げる動きが進んでいる。

さらに海外の大学でワクチン接種が義務化され、海外留学を予定している学生が渡航できない状況になっていることから、文科省は海外留学を予定する学生の受け入れの検討も依頼しており、21日から接種を始めた17大学のうち12大学では留学予定者も受け入れる。

21日にワクチン接種を始めた大学は次の通り。(留)は留学予定者も受け入れている大学。

▽東日本学園北海道医療大学(留)▽東北大学(留)▽東京国際大学▽慶應義塾大学(留)▽日本大学▽日本体育大学(留)▽湘南工科大学▽松本歯科大学(留)▽大阪大学(留)▽大阪経済法律学園大阪経済法科大学(留)▽関西大学▽近畿大学(留)▽西大和学園大和大学(留)▽神戸市看護大学▽広島大学(留)▽徳島大学(留)▽九州文化学園長崎国際大学(留)