首相が所信表明 「幼児教育無償化を一気に進める」

幼児教育の無償化推進を表明する安倍首相(首相官邸HPより)
幼児教育の無償化推進を表明する安倍首相(首相官邸HPより)

安倍晋三首相は11月17日、衆参両院の本会議で所信表明演説を行い、10月の衆院選で公約とした幼児教育の無償化を「一気に進める」と述べた。

平成31年10月に予定される消費税率10%への引き上げを前提に、首相は「子育て世代、子供たちに大胆に投資していく」と述べ、幼稚園や保育園の無償化を進めていくと強調した。

また、貧しい家庭に育っても意欲さえあれば進学できる社会を目指し、大学など高等教育の無償化も進める意向を示した。

首相は、幼児教育や高等教育の無償化などに向けた2兆円規模の安定的な財源として、消費税率引き上げによる増収分を充てる一方、産業界にも3千億円程度の拠出を求めている。

子育て、教育政策に関わる所信表明演説の内容は次の通り。

幼児教育の無償化を一気に進めます。2020年度までに、3歳から5歳まで、全ての子供たちの幼稚園や保育園の費用を無償化します。0歳から2歳児も、所得の低い世帯では無償化します。

待機児童解消を目指す安倍内閣の決意は揺るぎません。本年6月に策定した「子育て安心プラン」を前倒しし、2020年度までに32万人分の受け皿整備を進めます。

どんなに貧しい家庭に育っても、意欲さえあれば、高校、高専にも、専修学校、大学にも行くことができる。そういう日本に、皆さん、していこうではありませんか。真に必要な子供たちには、高等教育を無償化します。

いくつになっても、誰にでも、学び直しと新しいチャレンジの機会を確保する。そのためのリカレント教育を抜本的に拡充します。

こうしたニーズに応え、「人づくり革命」を牽引する拠点として、大学改革を進めてまいります。

2020年代初頭までに50万人分の介護の受け皿を整備する。その大きな目標に向かって、介護人材確保への取り組みを強化します。他の産業との賃金格差をなくしていくため、更なる処遇改善を進めていきます。

子育て、介護など現役世代が抱える大きな不安を解消し、わが国の社会保障制度を、お年寄りも若者も安心できる「全世代型」へと、大きく改革してまいります。女性が輝く社会、お年寄りも若者も、障害や難病のある方も、誰もが生きがいを感じられる「一億総活躍社会」を創り上げます。

再来年10月に引き上げが予定される消費税の使い道を見直し、子育て世代、子供たちに大胆に投資していく。消費税による財源を、子育て世代への投資と社会保障の安定化とに、バランス良く充当することで、財政健全化も確実に実現してまいります。

少子高齢化を乗り越え、わが国が力強く成長する道筋を、皆さん、共に、描いていこうではありませんか。