生活保護世帯の進学支援 制度見直しへ論点整理

厚労省社会保障審議会の部会が11月16日に開かれ、生活保護と生活困窮者自立支援制度の見直しに向けた論点整理で、子供の進学支援を含む案が示された。

生活保護世帯の子供を取り巻く状況について、受給世帯であることが進学を阻害する要因にならないよう、大学などへの進学を支援していく重要性が指摘された。

同省によると、進学に際して奨学金や学費免除の支援制度があるものの、生活保護費から進学後の費用を貯蓄することが認められていないため、受給世帯は進学後に必要な費用を進学前に用意するのが困難だという。現行の制度では子供が進学すると保護費が1人分減額され、進学意欲を削ぐ要因にもなっている。

こうした点を踏まえ、大学などへの進学時の支援だけでなく、高校生活のために給付される費用の範囲を含め、総合的な支援を検討する必要があるとの論点が示された。

また、高校進学や中退防止の支援を目的に実施されている「子どもの学習支援事業」は、世帯全体の生活困窮に対する支援の入り口になるとして、生活困窮者の就労支援などを行う「自立相談支援事業」との連携を明確にしていく必要があるとした。

さらに、学習支援を含めた子供の貧困対策において、各自治体の福祉部局と教委がより一層連携すべきだとしている。

生活保護受給者の健康管理支援に関し、受給者の8割以上が何らかの病気で医療機関を受診していると指摘。その上で、受診率が比較的低い世帯の子供に受診を促すため、教育行政や学校の連携が重要だとの認識が示された。

子供がいる生活困窮世帯については、将来の進学費用、今後数年間に予想される出費に備えるため、家計相談支援事業で細やかに対応する必要があるとしている。

制度の見直しに当たり、同省は、子供や若者が可能な限り公平な条件で人生のスタートを切れるよう、貧困の連鎖を防ぐという視点で支援する必要性を訴えている。