採点の公平性など校長ら不安視 全普高研究協議会

大学入学共通テストに関するアンケート結果が発表された
大学入学共通テストに関するアンケート結果が発表された

11月1日と2日に奈良県奈良市内で行われた全国普通科高等学校長会(全普高)の研究協議会で、大学入学共通テストについてのアンケート結果が発表された。記述式問題の採点の公平性や、2次試験の出願指導への影響を、校長らが不安視しているのが結果にあらわれた。

発表者は、大学入試研究委(委員長・臼田三知永東京都立小松川高校長)の土屋俊一千葉県立成田北高校長。

調査校は各都道府県ごとに、4分の3以上の生徒が4年生大学に進学する学校4校と、専門学校など大学以外の進路が多様な生徒が在籍する4校を抽出し、計376校を対象とした。

センター試験から大学入学共通テストに切り替える改善効果については、「期待できる」28.5%、「期待できない」20.2%、「どちらともいえない」51.3%と、「どちらともいえない」が半数という結果になった。

記述式問題での思考力等の評価については、「記述式問題で評価できる」51.2%、「評価できるとは思わない」21.5%、「どちらともいえない」27.1%。同校長は「半数が従来よりも『思考力・判断力・表現力』を評価できると回答した。記述式のサンプル問題が公表されたことによる、安心感の表れと受け止めることができる」と分析した。

民間業者を活用した記述式問題の採点の公平性については、「不安はない」14.9%、「不安がある」68.4%、「どちらともいえない」16.8%と、採点の公平性を疑問視しているのが分かった。

また、2次試験の出願指導に影響するかについても、「支障が生じると思う」が半数以上の56.6%、「どちらともいえない」32.4%で、「支障はないと思う」はわずか10.9%だった。

自由記述でも、「公平に採点できるのか」「明確な採点基準が必要」という意見が多かった。

同校長は「出願指導に生かせる具体策を講じる必要がある。1つには、プレテストの丁寧な検証や、自己採点のための採点基準の公表が考えられる」とした。

英語で4技能を総合的に評価するために、民間の認定試験を活用することについては、「新たな認定試験で一本化」60.6%、「認定試験と共通テストを両方残す」22.6%、「どちらともいえない」16.8%。

同校長は「認定試験活用は学習指導要領との整合性に不安があるため、現場の授業への影響を危惧し、指導要領に即した認定試験の実施を求めている」と分析した。

また、民間認定試験導入で学校経営上心配な点について、自由記述では、「家庭の経済力が影響する」「英語の授業への影響が心配」という意見が多かった。