3・11大川小の被災に学ぶ 埼玉県防災学習センターで

学校の安全管理を考えさせる展示が並ぶ
学校の安全管理を考えさせる展示が並ぶ

埼玉県鴻巣市にある県防災学習センターは、特別企画展「東日本大震災から6年~84人の言葉~石巻市立大川小学校より」を、4月30日まで開催している。

同校の被災時の写真と亡くなった児童と教師の思いを想像した言葉をパネルに載せた。来館者に、それらの言葉を噛みしめてもらいながら、大地震・津波被害の悲劇と教訓を実感的につかみ、考えてもらうのを願う。

企画展のタイトルにある「84人」は、同校で亡くなったり行方不明になったりした児童と教師の数。主展示のパネルには、当時の同校と周辺の被災状況を示す写真を掲載。津波に襲われた校舎とがれきが散らばる周辺の様子などが示されている。

写真と合わせ、被災者一人ひとりが当時、どんな状況に置かれ、どんな思いを持ち、どう行動したのかなどを想像した言葉もつづられている。言葉の一つ一つは、同センターのスタッフが宮城県石巻市の同校に出向き、遺族の声などを聞く中で紡ぎ出した。

同校に津波が襲来する1分前の状況として、「どうすっぺ…」「まだ、だいじょうぶ」「はしれ!はしれぇ!」など、人々の混乱と戸惑い、不安を表現した言葉を掲げている。

同センターは、同展示によって「来館者に、それぞれの言葉を自分なりに照らしてもらいながら、震災の実感的理解と亡くなった人々への深い悼みをもってもらえたら。全ての人が震災について当事者意識をもって受け止め、考えを深めながら、風化の防止につながれば」と訴える。

同校の被災時の避難経緯を説明したパネルも設けた。同校は海から約3.8キロにあり、津波に対する危機感は教師の間で温度差があった。その結果か、地震発生から学校外への避難開始に約50分かかっている点などを説いている。

同センターでは、希望する全国の小・中・高・大での同展示会開催も検討している。