学習指導要領案へのパブコメ 前回の倍で1万1千超

学習指導要領の改訂案に関するパブリックコメントの内容が、3月31日に公表された。歴史上の表記や小学校で新たに教科化された外国語教育、必修化されたプログラミング教育、アクティブ・ラーニング(AL)と言い換えられていた「主体的・対話的で深い学びの実現」、新設された「前文」などについて、計1万1千件以上の意見が寄せられた。これは平成20年改訂時の約2倍となり、このたびの改訂が、多くの国民から注目を集めているのを示していた。

パブリックコメントの期間は、次期学習指導要領に向けた改訂案が示された2月14日から3月15日までの丸1カ月間。意見は、個人8230件、団体745件、不明2235件、計1万1210件が集まった。

主な意見は、「聖徳太子」「厩戸王」、「鎖国」「対外政策」をめぐるものが半数ほどだった。

新学習指導要領の目玉でもある「主体的・対話的で深い学びの実現」については、答申の段階でかっこ付きで補足的に表記されていた「アクティブ・ラーニング」との明記を生かすよう求める一方で、「多義的なアクティブ・ラーニングを規定しなかったことは評価」との声もあった。新学習指導要領は前回の20年改訂時よりも量は1.5倍あることから、「主体的・対話的で深い学びを実施するには、教育内容を精選すべきだ」との意見も。

平成32年度から全面実施される小学校の学習指導要領では、小学校3、4年生で外国語活動、5、6年生で外国語科が始まる。これに伴い、授業時数がそれぞれ35コマ増加する。これについて「子供たちの負担が大きい」「ほかの教科の時数を削ってはどうか」などもあった。また小学校の外国語教育について専科教員やALTを求める意見も少なくなかった。

必修化されたプログラミング教育には、指導する教員の支援や、教材の充実、各学校の環境整備を求めていた。

新たに新設された「前文」では、賛否の声が挙がった。前文の冒頭に教育基本法の教育の目的と目標を明記した点について、「教育行政の方向付けを確かなものにする意味において高く評価する」とした一方で、愛国心を持つよう指導する記述に関して「国家や企業の要請に応える『人材』の育成を目指したもので(教育の)目標とするのは適当ではない」との批判もあった。

教員の多忙化に関する意見もあった。通級指導や外国人児童生徒、いじめや不登校など学校の状況が多様化する中で、教職員定数の改善を求めたほか、学校教育の一環として位置付けられている部活動について、学習指導要領から削除するべきとの意見もみられた。