英語力の定着には不可欠 全国学力調査の案が大筋了承

最終回を迎えた専門家会議
最終回を迎えた専門家会議

文科省の全国的な学力調査に関する専門家会議は3月29日、同省で第15回会合を開いた。「全国学力・学習状況調査における中学校の英語の実施に関する最終報告」案と「全国的な学力調査の今後の改善方策について」のまとめ案が大筋で了承された。全国学力・学習状況調査で実施予定の中学校3年生を対象とした英語調査では、平成31年度からの調査に向けて、30年度に抽出方式で予備調査を実施。英語調査は3年に一度程度実施する必要があるとした。4技能を測定し、英語力の確実な定着を図る。

同報告案には、中学校での英語調査に関連して、英語力の重要性や英語教育の課題、学習指導要領の改善・充実に関する国の教育目標などについて記述した。

英語調査では、聞く・話す・読む・書くの4技能を測った客観的なデータにより、▽全生徒の学習状況や学校の指導の改善・充実に活用▽都道府県や市町村、国の教育施策の改善・充実に活用――などの効果が期待できる。

調査は、「聞くこと」「読むこと」「書くこと」を45分程度で実施。「話すこと」は3技能の調査後に別途実施し、調査時間は1人当たり10分程度とした。教委や学校の判断により、1学級相当の生徒に対する調査を英語の1単位時間相当として取り扱い可能とした。調査方法は、▽「聞くこと」は教室内でDVD等による音声で一斉に▽「読むこと」「聞くこと」はマークシート式▽「書くこと」は記述式▽「話すこと」はコンピュータやタブレット等を活用した音声録音による調査――としている。

採点方法や体制については、「読むこと」「聞くこと」はコンピュータ、「話すこと」「書くこと」は一定の要件を備えた者が採点するとした。

採点に関する教員の事前研修については、適切な採点を行うための研修の在り方などがわかる研修用冊子やDVDの改善のほか、学校や教員からの相談体制も図るとした。

一方、同まとめ案には、学習指導要領の改訂などの方向性を踏まえ、全国学力・学習状況調査を毎年度実施する必要性やメリットなどを明記。具体的な改善方策については、調査結果を提供する個人票を、教員には指導に活用しやすくし、児童生徒には自らの課題を理解しやすくするように改善・充実するために検討を進めるとした。児童生徒の学力状況のより客観的・多角的な評価を目指す。