どんな声でも笑われない空間を 合唱指導セミナーで

体全部を使って表現した
体全部を使って表現した

音楽指導法研究会が主催する第33回小学校合唱指導セミナーが3月28日、東京都新宿区の牛込箪笥区民ホールで開催された。合唱指導に関わる教員など約200人が参加。講師を務めた丸山久代東京都港区立白金小学校主任教諭は、「音楽の授業では、どんな声を出しても笑われない空間をつくるのが大切」とし、「音楽を通して子供たちを育てているという軸を持ち続けてもらいたい」と言葉を掛けた。

「歌声響く丸山先生の音楽室~歌う心を育てる」と題した講演で、同教諭は音楽で必要な意識や子供への接し方などについて話し、合唱指導も行った。

音楽の授業では、うまく歌えない子を笑ったりからかったりするのはおかしいと子供たちに教え、どんな声を出しても笑われない空間づくりを行うのが大切とした。

他にも、▽音楽の学習を通して子供たちを育てている軸を持つ▽各学校にある教育目標のどの部分を音楽教育が担っているのか意識を持って取り組む▽音楽を通して子供に身に付いた能力を他の先生にも感じてもらう――のが大切と話した。

うまく歌えている子供だけではなく、子供が試した表現は全て褒めるのがよいという。また机を整理したりコードをまとめたりしている子供を見つけたら、すぐに褒めるのがよいとも。「『音楽の時間に褒められた』記憶は、音楽が苦手な子供にとって大きな経験になる」とし「子供が良い行いをしたときや何か表現したときは褒める。ちゃんと見ているよと子供に分かってもらうのが大切」と話した。

歌うときは楽曲のイメージを子供に考えてもらうとよいとした。どんな歌なのか、歌詞を見てどう感じたのか考えていくと、曲に対する愛着がわき、子供の意識が変わるという。

また作詞作曲した人の意図を探り、「メゾピアノで歌いましょう」とするのではなく、「どうしてここはメゾピアノにしたと思う?」と子供に声を掛けるのが大切とした。

声の出し方や立ち方などを学ぶ合唱指導では、参加者同士で歌のアドバイスをし合い、体を動かしながら歌った。会場には参加者の歌声が響き渡った。

セミナーでは、ヴォイストレーナーであり合唱指揮者の北條加奈さんによる発声・合唱指導も行われた。