体験的異文化理解深まる 世界を目指す若者応援で報告

留学で得られる学びについて話した
留学で得られる学びについて話した

横浜市は、平成28年度の「世界を目指す若者応援事業」の留学報告会を3月23日に、パシフィコ横浜で開いた。同事業で各国に留学した高校生が登壇。留学で得たものや意義として、体験的な異文化理解や日本の長短を海外の生活から深く知られる点などを述べた。

報告会では、同市内に在住在学する高校生8人が、留学経験を話した。

アメリカ・ユタ州への留学を振り返った慶應義塾湘南藤沢高校2年生は、演劇部として1週間にわたる大規模な公演を体験。イベントでは、日本の食べ物を試食してもらう機会を設けたなどと説明した。同州に多いモルモン教徒との交流から、信仰や宗教への意識が深まったとも。

フランス・リヨンに赴いた同市立桜丘高校2年生は、ホストファミリーの高齢女性が中国人や日本人を嫌っていて、最初は多くの悪口を投げ掛けられたという。だが、その悪口が根拠のない思い込みから出てきているのを知り、生徒は粘り強く対話しつづけたと話した。海外の人々との関わりから、多様な見方や価値観を知り、粘り強く対話する力が磨かれたと振り返る。自分自身と真摯に向き合う機会や困難を乗り越える力も高まったとした。

東京学芸大学附属国際中等教育学校5年生は、アメリカ・オレゴン州での経験を伝えた。留学先のホストファミリーはLGBTの人だった。日本では、性的マイノリティーについて学ぶ機会があまりなかったため、多様な勉強会や催しに参加して理解を深めたと述べた。

コミュニケーションの重要性を実感した点も指摘。現地では、自分の思いを話す中で、問題が解決したり、手助けにつながったりした点が多いとして、伝える力の研鑽の意義を強調した。

日本を海外から見つめる中で分かる点があるとも。日本と世界の両面を知る日本人が増えるのが大事だとも訴えた。日本人の視点や見方を強みとして生かせば、国際間の対立を解消するきっかけにもなると、海外で学ぶ重要性と夢を説いていた。

同事業は、平成26年度にスタート。グローバル人材の育成に向けて、同市内に在住在学する高校生の海外留学支援を行う。篤志家からの寄付金を原資にした基金を活用している。