外国人の人権と性的マイノリティ学ぶ 埼玉県が指導書

埼玉県教委は、外国人の人権と性同一性障害などの性的マイノリティについて学ぶ「新たな人権課題に対応した指導資料」(A4判、34ページ)を、このほど刊行した。小・中・高校別に、外国人の気持ちを疑似体験させたり、教科で性の多様性を学んだりする教育実践でのアイデアを盛り込んでいる。

「外国人の人権」では、小・中学校の学級活動の指導案を掲載。小学校高学年の「ちがうっていけないこと」と題した実践では、隣に外国人家族が引っ越してきたとの想定で、対応を児童にロールプレーさせる。言葉がけや行動に頭をひねりながらやりとりを深め、外国人の気持ちを疑似体験する。違いを認めながら対等な関係を築き、共生の態度や心を育むのを目指す。

中学校の実践では、外国人転入生の作文を題材にした指導案を示す。転入生が周囲の生徒たちの言動に勇気づけられ、学級に解け込む様子がつづられている。参加体験型の学習で、文化の違いを尊重する態度を育む。

「性同一性障害などの性的マイノリティ」の内容では、高校ホームルームの指導案を掲載。

性の多様性を考えようと訴え、性同一性障害を自認する人のエピソードを読み進めていく。生徒らには「性の多様性」が、尊重するべき人権課題だとの気付きを深めさせる。全てのセクシャリティの人々が生きやすい社会をつくるため、それぞれにできる点も考えていく。

性の多様性に関する基礎知識や各教科での指導のヒントも収載。学校の実態に応じた実践アイデアなどもあり、授業づくりに役立つ。

作成委員には、県内の小・中・高校の校長や教頭、教員が関わり、完成させている。