教育実習が意欲の増減に影響 国立教員養成大学を調査

文科省の国立教員養成大学・学部、大学院、附属学校の改革に関する有識者会議は3月22日、同省で第6回会合を開いた。事務局は、「国立教員養成大学・学部、大学院における教育内容・方法等の実態等に関するアンケート調査」の結果を報告。教育実習が、学部学生の教職を目指す気持ちを増す上でも減ずる上でも大きく影響している実態が明らかになった。また附属学校園には「授業・学習指導」に関して指導力のある教員が多いと考えている教育関係者が多いのが分かった。

調査は、大学や附属学校園、学生、教委を対象に実施。大学や教委に調査票と回答依頼の文書を発出し、文科省の回答専用メールアドレスに各組織や個人から直接送付後、集計した。

実施期間は今年1月から3月まで。

44大学(国立教員養成大学の学長や教員養成学部を置く国立大学の学部長)、33大学(教員養成学部を置く国立大学の学長)、260校園(国立大学の附属学校園長)、学生851人、教委63カ所から回答を得た。

それによると、学部学生451人のうち、大学での学びを通じて教職を目指す気持ちが強くなったと回答した学生は229人と半数を超えた。強くなった場合に影響を与えたものとしては、「教育実習」が最も多かったが、教職を目指す気持ちが弱くなった要因も「教育実習」が最多となった。

「附属学校園には、公立学校に比べて、指導力のある教員が多いと考えていますか」との設問には、「授業・学習指導」で「とても考えている」とした教育関係者が多かった。回答者別の内訳は、▽大学が77.3%、34大学▽校園が83.5%、217校園▽教委が55.6%、35カ所――がそう回答した。

また学部での学びに関して教員を経験した学生に聞くと、「教科に関する専門的事項」「教育実習」「教職実践演習」の内容が、実際に学校で勤務する上で生かされていると回答した人が多い一方で、「進路指導の理論及び方法」「総合的な学習の時間の指導法」は生かされていないとの回答が多かった。

事務局は、第5回までの意見をベースとした主な課題と対応策案も提示。大きな方向性として▽「協議会」を通じた地域との連携▽修士課程からの移行と教職大学院の教育内容の質の向上▽教員需要等に応じた規模や体制――の3つを明記した。この他、詳細な課題や対応策を10項目に整理し、主な課題や中長期的、短期的視点からの対応策を示した。