中高との連携は課題 全日中が特別支援教育で調査

全日中(榎本智司会長)がこのほどまとめた、平成28年度の調査研究報告書によると、特別支援教育での小学校との連携は、「どちらかといえば行っている」との回答が最多の6割。その一方で、高校との連携は「どちらかといえば行っていない」との回答が最多で4割強だった。小学校との連携は実践しているが、高校との連携は課題であるのが浮き彫りになった。

調査は昨年10月に実施し、386校の校長から有効回答を得た。

特別支援教育推進上の課題への対応についての調査項目では、特別支援教育について小学校と連携しているかは、「よく行っている」が28.3%、「どちらかといえば行っている」が最多で60.6%、「どちらかといえば行っていない」が11.1%。「まったく行っていない」はなかった。

一方、高校と連携しているかは、「よく行っている」が3.0%、「どちらかといえば行っている」が37.2%、「どちらかといえば行っていない」が最多で42.4%。「まったく行っていない」が12.8%だった。

インクルーシブ教育についての調査項目では、インクルーシブ教育システムの構築に向けて、今後必要だと思うのは、「教員の専門性の向上」が最多で83.2%。次いで「効果的な人員配置」が73.6%だった。

報告書では、「何より人材の確保が必要であるとの願いが込められた回答結果」と分析している。

また個別の教育支援計画の作成と活用状況について、「作成しており、年間1回、評価・見直しをしている」のは55.2%で最多。評価・見直しが年間2回は24.5%、年間3回以上は9.0%だった。「生徒および保護者の同意が得られず、まだ作成していない」も6.0%あった。

個別の指導計画の作成と活用状況については、「作成しており、年間1回、評価・見直しをしている」が49.2%で最多。評価・見直しが年間2回は26.1%、年間3回以上は13.3%だった。「生徒および保護者の同意が得られず、まだ作成していない」も1.4%あった。

この状況について報告書では、「教育支援計画に比べて、もっと身近に活用されるべきものと考えると、年に1回の評価見直しでは少ないのではないかと考えられる」としている。