児童生徒らに文科大臣賞 「日本語大賞」で表彰

受賞者と審査委員ら
受賞者と審査委員ら

NPO法人日本語検定委員会主催の第8回「日本語大賞」の表彰式が、東京都北区の東京書籍㈱本社でこのほど行われた。

「あまり使いたくない日本語・もっと使いたい日本語」をテーマにした、エッセイと作文などの応募作品3479点の中から、小学生、中学生、高校生、一般の部門ごとに、文科大臣賞各1点が選出された。

小学生の部は、湘南ゼミナール武蔵中原教室(神奈川県)の小学校5年生・酒田怜実さんの「悔しくても心をこめて」。「負けました」と言わないかぎり勝負が終了しない将棋の世界。将棋をしている酒田さんにとっては、できれば使いたくない言葉だが、勝った時にこの言葉を聞くと心がスカッとする。しかし、「負けました」には自身の実力不足を認めつつ、相手に敬意を払う意味合いがこもった言葉だと知る内容。

中学生の部は、大阪教育大学附属池田中学校2年生・西山遥彩さんの「今日も自分にかける言葉」。吹奏楽部に所属している西山さんは、コンクールに出場するかどうかを部活内で話し合っているときに飛び交った「努力」や「頑張る」との言葉について考えた。ポジティブな意味合いもネガティブな意味合いもあるこの言葉に対し、ポジティブな意味合いにとらえ、コンクールで入賞を果たして「努力が報われるって、こういうことなのかもしれないな」と実感したのをつづった。

高校生の部は、米国のシカゴ双葉会日本語学校補習校高等部2年生・島村莉於さんの「大和言葉」。古今集の和歌を目にした島村さんは、日本語の中でも固有の言葉である「大和言葉」に着目。使いたい日本語と、そう感じた理由について、歴史や古の人の思い、英語との比較など多面的・多角的に考察した。

一般の部は、神奈川県在住の渡辺惠子さんの「お静かなお日和」。生まれ育った故郷で交わされている言葉で、自然への感謝を表す「お静かな」との言葉の意味を考えさせる。複雑な意味合いをもつこの言葉を、使いたい日本語として大切にしていきたいという思いが伝わる作品。言葉の由来や、現代社会の在り方や生き方についても考えさせられる。

全体講評で、審査委員を務めた全国高等学校国語教育研究連合会の佐藤和彦会長は、「4作品に共通しているのは、日本語の素晴らしさ、美しさを日頃の生活の中から見いだし、大切にしていきたいとの強い思い」と高く評価した。

作品の詳細は後日、同法人のサイトで公開される。