児童虐待の児相通告前年比47%増 保護数過去最多に

警察庁は3月9日、平成28年の少年非行、児童虐待および児童の性的搾取等の状況を発表した。このうち、児童虐待については、その疑いで警察が児相に通告した児童数、保護した児童数、検挙件数、検挙人数が、統計開始以降最多になった。

児童虐待の疑いがあるとして、警察が児相に通告した18歳未満の児童は5万4227人。前年よりも1万7207人、46.5%増加した。虐待の態様は、多い順に、▽心理的虐待3万7183人▽身体的虐待1万1165人▽怠慢・拒否5628人▽性的虐待251人――。警察が保護した児童数は3521人で、前年の2624人から34.0%増加した。

児童虐待での検挙は1081件で1113人。件数の内訳は、▽身体的虐待866件▽性的虐待162件▽心理的虐待31件▽怠慢・拒否22件――。身体的虐待のうち、暴行と傷害は、前年から50件以上増加した。心理的虐待は通告数が最も多いが、検挙につながりにくいとみられる。

被害児童数は1108人で、そのうち67人が死亡。被害児童に占める死亡児童の割合は、平成15年の42.7%から減少傾向にあり、28年は6.0%。死亡以外での虐待被害認定の拡大と、死亡児童数の減少によると考えられる。

一方、校内暴力事件数は832件、検挙・補導されたのは926人。前年と比べてそれぞれ135件、205人減少した。校内暴力の対教師事件は399件。

いじめに起因する事件は149件。これには、いじめの仕返しによる事件3件が含まれる。検挙・補導されたのは267人。内訳は、▽小学生44(うち女子10)人▽中学生172(同24)人▽高校生49(同8)人――。全ての校種で、暴行、傷害、暴力行為が共通して多かった。