学びに企業の教育支援生かす 社会を学ぶモデルとなる

対談する工藤校長(右)と若江代表
対談する工藤校長(右)と若江代表

企業による教育支援の方向性を考える、キャリア教育プログラム開発推進コンソーシアム主催の「教育CSRフォーラム2017」が3月9日、東京都千代田区立麹町中学校(工藤勇一校長、生徒335人)で開かれた。同校では、学びに企業などの教育支援を存分に生かす実践が行われており、生徒は社会人のモデルをそこに見いだし、成長している。そんな取り組みを背景に、フォーラムでは、社会総がかりで子供の資質・能力を育成するために、学校と企業の取るべき動きを探った。

フォーラムは同様の趣旨で毎年開催されており、今年は、企業関係者や教育関係者ら約140人が参加した。

第一部は「社会に開かれた教育課程の姿 麹町中学校の挑戦」とのテーマで、「麹中メソッド」と呼ばれる同校の先進的な教育活動の実践例を、工藤校長が説明。

「麹中メソッド」は、「社会で必要とされる学び方の習得を支援する」「個性・特性を伸ばす機会を支援する」の2つを柱に、生徒に「確かなスキル」と「社会への確かな期待」を身に付けさせるための方策。

工藤校長は赴任してからの3年間の取り組みを示しながら、「最初は学校改善はトップダウンだったが、いまは教員一人ひとりがいろいろなアイデアを出す。生徒も出す。すべての人を主体的に変えてこそ可能」と話し、「生徒自身こそ主体者。最終的には、生徒主体の改善に変えていく」と述べた。

続いて、同コンソーシアムの若江眞紀代表と工藤校長が対談。

工藤校長は企業の教育支援について、「企業が持っているノウハウが学びにつながって、さらにそれが評価にまでつながるストーリーがあると面白い」と語った。

また若江代表からの質問に、「授業は全然うまくなくていい。問題は学び方を子供に教えられるかどうか。それを教員には何度も何度も伝えている」「外部の社会人を学校に招いて生徒に話をしてもらうと、その素敵な言葉に、教員も自分の価値観を見直す。大人としての素敵さがにじみ、あふれる話に、子供は大人を身近に感じ、さらにその子供たちを見て教員も変化する。社会を見据えた価値観に変わっていく」などと考えを述べた。

第二部では、㈱日立製作所、パナソニック㈱、大日本住友製薬㈱の3社が、それぞれの特徴を生かした教育支援活動の事例と考え方をプレゼンした。