今夏実施の教員採用試験のエントリーはもう済んだであろうか。現在、多くの自治体においてエントリーの受付中であり、間もなく締め切りのところもある。ここでは、改めてエントリーに当たっての留意事項を見てみよう。エントリーは早めに、そして遺漏なく行いたい。
〇実施要綱はよく読む
今夏に実施される教採試験の実施要綱は、大体3月後半くらいから公表・配布が始まっている。受験を予定している者はすでに入手したことであろう。
実施要綱を入手したら、まずはしっかりと目を通し、内容を確認しよう。試験の日程、その内容、提出書類の種類など確実に把握する。
〇求められている事項・内容を的確に記入する
エントリーシートに記入が求められる主な事項は、次の通り。
▽得意分野・重点履修分野▽志望動機(教員になりたい理由)▽学生時代に力を入れたこと
(「参加した部活動、サークルの記録」「ボランティア活動経験」「海外留学経験」など)▽研究事項・卒業論文のテーマと概要▽教員として生かせる民間企業の勤務経験
▽自分の長所と短所、趣味や特技など
記入する際の注意事項については、別掲に主なものをまとめておいたので、目を通しておいてもらいたい。
〇添付する書類は早めに確実にそろえる
エントリーに際し添付提出する書類はかなり多い。中には準備するのに手間や時間がかかるものもあるかもしれない。早めに手配する。
以下にエントリーに際し提出が必要な主な書類を示しておく。準備できるものは早めに確実に用意したい。なお、提出するものは自治体によって異なるので、実施要綱でそれぞれ確認が必要だ。
〈エントリーに当たり提出が求められる主な書類〉
▽志願書・受験申込書〈エントリーシート) ▽教員免許状の写しまたは取得見込み証明書▽最終卒業・終了証明書または卒業見込み証明書▽成績証明書▽健康診断書▽写真▽返信用封筒または切手▽自己PR文または自己推薦文
〇提出書類はコピーを取る
書類をひと通りそろえ、必要な記載も済んだら、提出する前にしっかりと見直し、確認をしよう。選考区分を間違えてないか、必要な免許状を記入してあるか、職歴の勤務期間に間違いはないか、受験票返信用の切手を貼ってあるか、遺漏がないかどうか、よくチェックする。
受付期間と提出方法も確認する。多くの自治体は4~5月に出願を受け付ける。受付期間は2週間から1カ月程度。受付期間が短い自治体もあるので注意が必要だ。提出方法も郵送によるもの、ネットによるものとがある。
提出してしまう前にコピーしておくことも大事だ。面接官は提出書類に記された自己PR、志望動機などをもとに質問をする。齟齬(そご)がないよう、記載内容を確認し覚えておく必要がある。
エントリーシート 書き方などの主な注意事項
・字はきれいであるとか、汚いとかではなく、とにかくていねいに書く
・文字の大きさを整え、かつ文字列を整える
・誤字・脱字に気を付ける
・句読点、はね、止めなどに気を付けて書く
・語尾を、「~です」(敬体)か「~である」(常体)のどちらかに統一する
・鉛筆ではなく、ペンで書く
・設問の意図をよく理解する
・回答様式を確認して、きちんと守る
・自分の体験や経験などを、自分の言葉で書く
・一般論、伝聞、抽象論などは避ける
・長い前フリはいらない。できるだけ早めに本題に入る
・面接で聞いてほしいことを書く
・この自己PR文を読んで、自分がどのような人間かをイメージできるようにする