学級担任は何をする 子供の良さを把握して生かす

全員が充実した生活を送れるように

学級担任はどのような仕事をしているか――。前回の紙面では、教師の平均的な一日を取り上げた。今回は、学級担任の仕事を小学校を軸に見ていこう。教師の醍醐味といったら、やはり学級担任ではないか、ともいわれている。

学級集団を生き生きと

学級担任になると、意識が「24時間学級担任」になりがちだ。休みの日でも、「A君は、金曜日はあまり元気がなかったようだけど、いまどうしているかな」「Bさんは熱を出して休んでいたけど、よくなったかな」などと学級の気になる子供については、常に頭から離れない。「来週にはこんなゲームをして、クラスで楽しもう」と学級をまとめることについて、常に考えてしまう。これが学級担任として普通の意識であろう。

学級には、さまざまな個性を持った子供たちがいる。担任としては、一人一人のよいところを認めて、それを育て、学級の全員が充実した学校生活を送れるように指導するのが務めである。

子供たちが、学級等の集団の中で生き生きとした生活を送るためには、その集団が生き生きと生活できるような雰囲気を持っている必要がある。その雰囲気を醸成していくのは、その集団にかかわる教師であり、学級ならば学級担任である。

当然だが、新学期であれば真っ先に全員の名前と顔を覚えなくてはならない。学級の一人一人がその集団の中で「存在感」を味わえる雰囲気を作りたい。集団の中で自分自身の居場所がある、自分の役割がある、自分が認められている、というもの。自分の活動などが集団の中で認められ、意欲的に活動に取り組める基盤が学級になくてはならない。

よく見て、よく会話する

そのためには、担任が学級の子供たちの個性などを的確に把握することが必要である。良さや可能性を見いだし、集団の中で生かすよう努める。子供たちをよく見る、よく会話する、時間の許す限り一緒に過ごす、これらが大切である。休み時間等において、子供たちとかかわり会話を積み重ねる。

特に休み時間は、子供たちも気持ちが開放的になっており、気楽にいろいろな話をしてくる。これらを通して、今子供たちが何を考え、何に悩んでいるか、何をしたいと思っているかなどを理解していく。

毎日、学級内でいろいろなことが起きる。授業に関する課題はもちろんだが、それだけではない。いじめ、不登校など問題行動は当然のように起きる。暴力行為もあるし、学級崩壊、自殺だって覚悟しておかなくてはならないかもしれない。いかなる状況になっても学級経営に取り組んでいく、それが担任である。

事務処理能力も求められる

学級担任の役割も含めて学校での過ごし方については、次のように時間を分けて考えるとよい。

▽出勤から登校時間

▽登校時間から始業時間

▽日直の仕事から始業時間

▽授業時間

▽給食時間

▽授業終了から下校時間

▽退勤

学級担任は、登校から始業までに子供たちの様子を見極める必要がある。健康状態をはじめ、学級の人間関係の様子、適応状況などわずかな時間ではあるが、学級担任としての力量が問われる重要な役割を持つ時間である。子供たちの変化に対する敏感さが必要であり、ちょっとした変化にも気付くことが求められる。「いつも元気なC君が元気がない」「いつも仲よくしている友達とあまりかかわらなくなった」という変化を見逃さないようにしたい。

事務処理能力も求められる。各種書類の作成、緊急連絡網等の作成、学級だより(学年だより)の発行などをこなしていく。学級経営案や週案の作成、教室環境の整備などもある。担任は、なるべくならその日の仕事はその日に終わらせる習慣をつけたい。そうでないと、全体の処理が少しずつが遅れてきてしまい、自分の学級だけではなく、学年全体にも迷惑がかかる。さらには、学校全体にも影響してしまうかもしれない。

学級事務を効率的にこなしていくためには、時間を有効に活用する術を身に付ける。仕事の優先順位をつけることが必要なのだが、これが意外と難しい。学校全体における校務分掌と学級事務の進行については、どちらを優先するか、その時々によって異なるが、この辺が迷うところ。自分の仕事の能力でどのぐらいの量をどのぐらいの時間に処理していけるのか、若手教員には判断が難しい。学年主任をはじめ、管理職に相談して指導を受けるとよい。

「学級担任って、大変なんだ」と思うかもしれないが、自分の理想とする学級に育てば、教師として大変な喜びとなるだろう。


参考資料
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