【連載】面接の○回答×回答 119 道徳的実践力を育成するには

テーマ
道徳の授業で最も大切にしたい内容とその指導法を教えてください。
○回答

学校でのいじめや不登校のニュースが後を絶たない現状があります。私は「主として他の人とのかかわりに関すること」を挙げます。そのために、認め合い支え合う学級づくりに力を入れ、日常の教育活動と内容項目との関連を図る理科や総合的な学習、行事などの豊かな体験の場を計画します。
授業では、学習課題を子供の側から捉え、具体的な場面を想起させ、子供の考えをしっかり引き出せるようにします。自分と異なる意見や立場を大切にできるように、子供とともに考え、悩み、感動を共有していく姿勢で指導に当たります。

【コメント】

道徳の時間は、道徳的価値の自覚や自己の生き方についての考えを深め、道徳的実践力を育成する時間です。この回答は指導のポイントを押さえています。また学級における指導計画を持ち、子供の本音を引き出そうとする学級の環境づくりや場の設定への配慮がうかがえます。

×回答

いま、新聞やテレビでは、いじめや不登校が問題になっています。このようなことをしない子に育てるのが道徳の授業だと思います。道徳の時間は反社会的な行動は学校でも社会でも絶対に許されないということを、教えなくてはなりません。善悪を理解して行動できるようにしつけるべきだと考えます。私は、守るべきルールを明確にします。授業の中で個々の子供ができていることとできていないところを自覚させ、実行できるように指導します。

【コメント】

道徳の指導で「教える指導」を強調した偏った回答になっています。もう一方の「引き出す指導」をどのようにするかを述べる必要があります。道徳教育について学習指導要領をよく読んで、道徳の時間の意義や指導について学習しましょう。なお、各教科や常時活動での豊かな体験の場を生かした指導、学級の人間関係づくりに配慮した指導の仕方等について自分の考えをまとめておきましょう。

(アドバイザー・塚田亮 元東京都公立学校長)