(鉄筆)日本人と独創性に関する…

日本人と独創性に関する興味深い意識調査が行われていた。『ガラパゴス・クール』(東洋経済新報社)の中に示されていた。編著者は船橋洋一(一財)日本再建イニシアティブ理事長である。

調査は、アドビ社が昨秋、米英独仏日の先進5カ国の18歳以上5千人を対象に、オンラインで実施したものである。その結果、「自分は独創的だ」と答えたのは、独米が50%台、英仏が40%台なのに対して、日本はわずかに13%。

いかにも、といったところだが、驚くなかれ、「最も独創的な国はどこか」との質問には、全回答者の34%が「日本」と答えている。この割合は、あらゆる国の中でトップ。つまり、日本は、世界から最も独創的だと思われているのだ。

ただ、多くの日本人がそのことを少しも自覚していないのが現状だといえよう。編著者は「日本人が過小評価している『独創性』に、もっと光を当てるべきだ」と主張する。日本人は、独創性を世界に強く感じさせているにもかかわらず、それを生かし、世界に自覚的に発信するのに消極的だったのは残念である。

外国人が日本人の独創性に着目したのは、クールジャパンへの評価が挙げられようが、今後、日本が世界から独創性を重視する国としてもっと認知されるためにも、幼少期からの教育、特に、主体的・対話的で深い学びの展開に期待したい。

日本人は自己肯定感が低いといわれている。それは、自らの技量を認じるのをはにかむ心性が助けてもいる。出る釘を出させ、自己肯定感を高め、正しく誇る心性の涵養も大切になろう。