(鉄筆)いま、人型ロボットが…

いま、人型ロボットが注目されている。ソフトバンクグループはペッパー約2千台と周辺機器を全国17自治体の小・中学校282校に4月から3年間、無償で貸し出す。プログラミング教育を支援するのが目的。

人型ロボットは、アンドロイドとヒューマノイドに大別される。アンドロイドは、外観や動きなど限りなく人間を模した形のロボットである。以前は人に似て非なるところに強い違和感があり、「気味が悪い」といった感想が聞かれたが、最近はかなり〝進化〟してきている。これも注目すべき技術革新なのだが、より注目すべきが、ヒューマノイドである。

ヒューマノイドは、人型といってもかなりデフォルメされている。ペッパーもヒューマノイドの一種。まだ実証実験の段階だが、介護現場などで活躍しているのが「テレノイド」という名のヒューマノイド。子供のような容姿だが、つるし雛のように手足がデフォルメされている。顔は目鼻口はあるが無表情。大人が小さな子を膝にのせて抱くほどの大きさだ。テレノイドを抱く人と離れたところにいる介護者が会話できる。抱き心地は人肌を感じさせる。

この無表情のテレノイドが、口数のめっきり減ったお年寄りから言葉を引き出す。表情を失った高齢者の顔に、笑顔をもたらす。ここに、人とロボットがどのような関係を結んだかが明らかになる。

テレノイドを抱く側は、その無表情に、子や孫の顔を読み込む。デフォルメされているからこそ、人の脳が柔軟に対応する。ハイテクのカギとなるのは、まさに人の側なのだ。