核兵器巡り中高生が模擬国連 多角的に考えを深め合意形成

生徒各人が国の代表を務め、国名を高く挙げて評決
生徒各人が国の代表を務め、国名を高く挙げて評決

公文国際学園(横浜市)は、中高生による模擬国連”Model United Nations of Kumon”(MUNK=ムンク)を、このほど開催した。第12回を迎え、中学校1年生から高校2年生までの、自・他校生合わせて205人が参加。過去最大規模となった。

今年のテーマは「Nuclear Weapons〜核兵器〜」。本場の国連会議さながらに、開発・製造・使用を巡る禁止の問題、拡散防止、核実験、安全保障など、多角的な視点からとらえなければならない。参加者らは、国連と同じ形式で白熱した議論を繰り広げ、合意を形成し、決議していった。

MUNKでは、企画・運営、資料作成や当日の進行まで、全て生徒たちが主体的に行う。40人ほどの実行委員を中心に、1年前から準備を進めてきた。

各生徒は、世界各国の大使の立場に立って模擬国連に参加。他国との積極的な話し合いや交渉のためには、テーマについて、事前の入念な下調べが重要となる。自分に割り当てられた国の現状や立場を研究する中で、生徒たちはテーマに対する理解を深めるとともに、担当国のスタンスを確認し、決議案の草案を提出して当日に臨んだ。

開会式後、各国の立場表明に引き続き行われたロビー活動では、意見の近い国同士がグループをつくり、決議案を作成していく。各国大使は、国益を考えながら、自国の主張をするだけではなく、他国の意見にも耳を傾け、交渉にあたる。議論が進むにつれて、より大きな視野で調整が図られ、国際社会全体にとって有益な決議案が作成されていく。

午後のセッションでは、提出された3つの決議案についての活発な議論が行われた。核兵器削減を目的とする機関の設立やNPT(核拡散防止条約)の強化を促す決議案が可決された。その一方で、核保有国を中心に提案された核保有の枠組みについては否決された。

参加した生徒は「さまざまな国の立場を理解し、いろいろな視点を学べた」(中2)、「参加者がテーマに対しておのおのの意見を強く持っている中で、自分の意見も出せて、達成感があった」(中3)、「他人の意見を聞いて対話するのはとても重要な力。こういう場で力を付け、将来に役立てていきたい」(中3)などと話していた。

実行委員長を務めた鈴木さらさん(高2)は、「戦後72年が経ち、戦争を直接証言する人たちが減ってきてしまっている。自分たちから情報を積極的に取りにいき、調べて、このテーマについて活発な議論を交わしてほしいと思った」と、テーマの狙いを語る。

MUNKを担当した中村洋介教諭は、「これから世界で活躍をしていく生徒たちには、実際に世界で起こっている問題について気づいてほしい。時には対立し、衝突しながらも、協議を通して一つの良い世界を目指していく民主主義の営みを学んでほしい」と、この活動にかける期待を口にした。

3月19日には、同じテーマについて、英語で討議するMUNK Internationalを同学園で行う予定。